健診の腹部エコー検査で、「肝臓に陰があります。肝血管腫と思いますが、精密な検査を受けられてください。」と言われることがあると思います。そこで、大きな病院を受診すると、再度腹部エコーを受け、腹部CT(造影)や腹部MRI(造影)検査を受けることが多いと思います。でも、造影エコー検査を受けられる(勧められる)方は少ないと思います。
肝臓のできものの診断に、造影エコー検査はとても有用ですが、何故か普及していないのが現状です。
非常に有益な検査で、造影エコー検査に使用する造影剤はCT等に比べると安全性が高いです。(エコー、CT、MRIの造影剤はそれぞれ違うものが使用されます)造影剤の副作用だけではなく、CT検査の被ばく問題も造影エコー検査にはありません。慣れた医師が行えば、その診断能はCTやMRIに匹敵します。
でも、なぜ通常(普通の外来で)行われないのでしょうか?原因はいくつか考えられます。その一つは、エコー検査を検査技師さんたちが行う施設が多いからだと思います。(造影エコー検査は基本的に医師が行います)また、医師であっても、造影エコー検査の経験が少ないからかもしれません。(造影エコー検査を1000回以上行った医師は非常に少ないのが現状です)
実際の患者さんを提示します。
40代の方で、健診で「肝血管腫疑い」と言われて、当院外来を受診されました。
通常のエコー検査を行い、数か所に低エコー(やや黒く見える)の所見を認めたため、すぐに造影エコー検査を追加しました。
○分かりにくい、赤丸の部位に二つのやや黒い陰が見えます。
○造影剤を入れると右の画面(左は通常のエコー)に白く見えてくるできものがあります。リアルタイムで観察すると、典型的な血管腫であると診断できます。(造影エコー検査は15分程度かかります)
造影エコー検査は、簡便に肝血管腫の診断が可能です。(ただし、CT、MRIと同様に典型例でない場合は確定診断に至らない場合もあります)
CT、MRIといった、時間とお金がかかる検査を受けられる前に、造影エコー検査を受けられることをおすすめします。(当院ではいつでも行っています)
○造影エコー検査は、1回6000円(3割負担の場合)ほどかかります。CT,MRIの造影は10,000円以上です。すぐに受けられ、診断でき、しかも副作用はほぼ0です。
造影エコー検査は、肝臓がん、胆管癌、転移性肝がんなどの診断にも有用です。
肝癌がんで治療されている(外来で経過をみられている)患者様は、3~4カ月に1回の割合で、腹部CT(造影)や腹部MRI(造影)をされている方が多いと思います。
造影エコー検査を行えば、それらの検査を減らすことも可能です。
CTやMRI時に使用する造影剤の副作用(アレルギーや腎臓への負担)や被ばくを考えると、頻回に、定期的にそれらの検査を行うのは間違いと考えます。
大きな病院などで経過をみられている患者様へ。一度は「CTよりも造影エコー検査でみてください。」とお願いしてはいかがですか?
コメント
院長さまへ
お忙しいところ、このメッセージをお読みいただき、深く深く感謝しております。
ホームページを拝見させていただき、院長様が患者様から喜ばれる素晴らしい医療を提供していることを知り、感銘を受けております。
申し遅れました。
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